2/16雨風シンポジウム終了

130216sympomini

都立多摩科学技術高校の新しいサイエンスホールを使わせていただきました。最新の設備、大きなスクリーン、きれいな座席、さながら映画館のようです。
前半はこれまでの活動をスライドや動画を活用しての報告、休憩時間に雨風カフェの発酵ドリンク・デモ、後半は「エクセルギー」や地域資源活用についてのディスカッションを行いました。
ともすると専門性の高くなりがちな建築や物理学のトピックと、住み慣れたまちの「当たり前」を見直すという身近なトピックが、同じテーブルで交わりました。
(実施日:2013年2月16日、主催:環境配慮型ライフスタイル推進協議会
参加:約65名)

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(雨デモ風デモライフラボ・GNの安達さんからの感想を転載します)

 

おはようございます、ライフラボの安達です!
先週2月16日(土)に行われた「環境配慮型ライフスタイル推進協議会」のシンポジウムが無事に終わり、良い「新しい公共」(助成金枠の活動)の〆となりました。
そこで個人的な感想を交え、ご報告いたします。(長文のためお時間のある時にお読みください。)

当初は慣れないシンポジウム発案に一部のメンバーとブーイングしていました。ですが終わってみると自分たちの2年間やってきたことを成果としてきちんと整理できる機会になり、とても良かったと思いました。
梶間さんによる「雨デモ風デモライフラボ」のアーカイブでは、2年前の熱気に満ちた私達の姿が映像で映し出され、懐かしささえ感じられました。
雨風ゼミの報告、施設の熱環境の報告もライフラボから行いました。
そして、市民活動としては少し敷居の高い?「サイエンスホール」での発表でしたが、衆議院議員の土屋正忠さんや東京都の環境局の谷口信雄さん、小金井市からは環境政策課の石原課長もお越しくださり、民と官の関係性が感じられました。
後半のパネルディスカッションは、正直、パネラーも掛け合いに困るようなテーマ?人選?でした。
進行役の池田さん、お疲れ様です。
それぞれのお話はとても興味深く楽しい内容だったのですが、いざ「エネルギーの新しい考え方」というテーマディスカッションとなると、工務店の小嶋さんだったり、元海外ツアーコンダクターの久保さんだったり、法政大学院生の山中さんだったりバラエティーに富んでいる方を掛け合わすことが大変そうで、なんというか・・テーマの核心になかなか近づけないまま、終了になった感じでした。
最終的に東京都の谷口さんが小金井市の石原さんにお小言のようなお願い、要求をして終わったように思えました。

しかし、私は、まさしくこのディスカッション自体もエクセルギーだな~と感じました。
ほおっておくと散らかってしまう力、身近な資源、バラエティ豊かな人材の力(=エクセルギー)を、あのシンポジウム(ディスカッション)で集約し、そこから新しい発信をしてまた「散らばっていく」ことができれば良かったのだと思いました。
しかし集約させるって、難しいですね。
残念なことに今回のディスカッションはあまり集約できていなかったように思えます。
妄想したのはエクセルギーハウスの「太陽熱を水に集める」という発想であり、そのシステムに改めて関心、というところでしょうか。
今回の鍵ともなる「環境楽習館」の具体的な話がまだできなかったから仕方がなかったのかな、とも思います。

これからの事を言えば、地域の資源(人材資源含む)をあのエクセルギーハウスで集約し、新たな環境に良い発信をしていけば良いですね。
エクセルギーハウスを運営する小金井市には難しい「集約作業」が任されているので、頑張ってもらわねばいけないです。

ちなみに谷口さんがおっしゃっていたことは・・
東京都が助成金を出して小金井市に託したことのひとつ、
①先進技術「エクセルギーハウス」の普及啓発活動をきちんとやって欲しい。
小金井市が主張する
②小金井市民に多く利用してもらい、裾野をひろげたい、という意向はもちろんのこと、①のこともやってもらわねばならない。
「エクセルギー」という言葉を発する人達をきちんと取り入れてほしい。
と、いうことでした。

実際エクセルギーハウスを立ち上げてきたライフラボと、施設の関係は3月末の「雨風カフェ」任期満了と、ゼミの終了に伴い、関わりがぐっと少なくなります。
施設に関して4月以降の展開を小金井市が示してくださることが今までひとつも無いので、小金井市は正直、ライフラボとの関わりを一旦すべて断ち切って今後の運営を考えたいのかな?と思わざるをえませんでした。
こちらから何度もお伺いを立て、先日担当の中澤さんからは、来週には今後の方針を報告していただけるということでしたので、とりあえずそれを待つことにはなりました。
もしこれからライフラボの私達が関わらなくなると、今までエクセルギーを伝えてきた人間の関わりがとても少なくなるでしょう。
それで本当に良いのでしょうか?
市には私たちの力をうまく利用してほしいと切に願った終焉でした。

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東京都との関係で始まったこのエクセルギーハウス設立をめぐる市民活動(ワークショップ)から早3年。
雨デモ風デモライフラボ、という市民の団体を設立して2年。
エクセルギーハウスが実際に小金井に建てられ、検証から「雨風カフェ」委託運営に移行して1年。
雨風ゼミで、沢山の市民や研究者を呼びました。タスタスセッションで会社が生まれました、カフェで人を繋ぎました。
めまぐるしく、そして充実した3年でありました。
大変な事もたくさんありましたが、本当に楽しい日々でした!

ひとつやっぱり残念だったのが、あの建物の名前が「雨デモ風デモハウス」にならなかったこと。
せめて「雨風ハウス」となって欲しかった。
あのハウスを建てるきっかけとなった市民たちの願いは名前にならなかった。
「環境楽習館」という名前は兵庫県にもあるし、・・・・とても残念です。
市民と小金井市とのあいだの軋轢、温度差、だったのでしょうか。
とにかく私たちの活動を理解してもらえなかった事の証として受け止めました。
映像に映った「雨デモ風デモハウス」のロゴ入り布看板を見ながら、そのくやしさを噛み締めました。

最後に
シンポジウム終了に伴い、今までの節目とし、皆様に感謝したいと思います。
縁の下の力持ちで常に動いてくださっていた事務方の皆様、各担当運営者の皆様、応援してくださった皆様、そして小金井市の環境政策課の皆様、
市民活動で至らぬことが個人的に多かったように思い、反省もしています。
でも本当に有難うございました。心よりお礼申し上げます。

仲間がたくさん出来、ここまでできたことを嬉しく思います。
そして、何より、エクセルギーハウスが小金井に建った事を誇りに思います。
これから本当のエクセルギー啓発が始まるのでしょう。

長くなりましたが、終わります。
最後までお読みくださり有難うございました。

雨デモ風デモライフラボ
安達亜紀